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■Zgirls&Zgirls nextとは
Zgirlsとは、2022年6月時点でBリーグB2所属のプロバスケットボールチーム「アースフレンズ東京Z」の専属チアリーダーグループである。
現在は専属契約の「Zgirls」と他活動との両立が出来る「Zgirls next」の2チームが一緒になり活動している
■ZgirlsとZgirls nextの違い
Zgirls
チームとの専属契約。契約期間中は原則、他競技等での芸能活動はできない。
バスケ日本代表チア「AKATSUKI VENUS」の活動はOK
契約期間はオーディション合格後、Bリーグシーズンに準ずる。(例年は7月~翌年6月末)
契約人数は例年7人
公式戦には原則フルで出演する。興業日は土日祝を中心に、水・金、ごくまれにその他曜日が含まれる。
衣装は5着+シーズナルコスチューム+スペシャルユニフォーム。
衣装の種類はフリル、スポーティ、白ドレス、ワンピース、ベロア生地の5つ
シーズナルとスペシャルユニは毎年変わる、一部私物を使用している様子。
Zgirls next
契約期間中も他競技・芸能活動が可能。これまでもシーズン途中の卒業は複数例あり
契約期間はオーディション合格後、Bリーグシーズンに準ずる。(例年は7月~翌年6月末)
契約人数は例年5~6人
公式戦にはシフト制で出演する。開幕戦・最終戦などは全員出演が通例化している。
興業日は土日祝を中心に、水・金、ごくまれにその他曜日が含まれる。
衣装は2着+シーズナルコスチューム+スペシャルユニフォーム。
衣装の種類はショート丈トップス&白パンツ、ベロア生地の2つ
シーズナルとスペシャルユニは毎年変わる、一部私物を使用している様子
待遇に関しては、
個々の経歴及びZgirls、Zgirlsnextによってホームゲーム出演料が異なる
また、nextに関しては練習時の交通費、地域イベント出演料が支給されないのが特徴的
年々待遇は細かく変更されているため変化を確認してみるのもあり。
■歴史
Zgirlsはアースフレンズ東京Zの創設と共に結成され、22-23シーズンで9年目をむかえる。
この章では、それまでの歴史についてまとめていく。なお当時のメンバー名は極力記載しない。
2014-15
始まり 大田Zガールズ
球団の創設と共に応援パフォーマンスチーム「大田Zガールズ」として誕生。地域とクラブをつなぐ存在として戦隊モノをモチーフとしてメンバカラーと戦隊ヒロインのような衣装が採用された。翌15-16シーズンから「Zgirls」に改め活動、14-15シーズンにメンバ-を務めたFukaがディレクターを兼任してチアリーダーズとして生まれ変わった。
衣装はバスケユニフォームをショート丈に加工して、下は白の短パンというスポーティな感じでした。
この頃の活動については、アースフレンズ東京ZのFaceBookアカウントに投稿が残っているので興味がある方は探してほしい。
2016-17
Bリーグ開幕
Bリーグが創立し、球団が初年度B2に参入。当時のメンバーであるFukaが、Bリーグ開幕戦に出演した。
またこのシーズンからフリル衣装が追加された。
3600人の奇跡
Bリーグ参入初年度ホーム最終戦に球団記録になる3600超の動員を果たす。
残念ながら、その時のZgirlsの画像は無いが、雰囲気的にはこんな感じでした。
Zgirls next 誕生
2016-17シーズン途中から練習生の形として「Zgirls next」が誕生。4名が活動を開始した。
2017-18
クラウドファウンディング実施・新衣装2着登場!!
2017-18シーズンはZgirls単体でクラウドファウンディングを実施。約1か月で140万円近くの支援を集め、新衣装2着(スポーティ、白ドレス)が追加された。
https://eftokyo-z.jp/news/170920-01/
https://motion-gallery.net/projects/earthfriendstokyoz
凄いよねぇ。。。
Fuka引退
結成以来在籍したメンバーFukaが、このシーズン限りでの引退を発表。翌年からディレクター専任となった。
https://eftokyo-z.jp/column/180206-01/
2018-19
ベテラン去るその1
引退を発表したFukaを始め17-18シーズンまで在籍したベテランメンバーが活動を終了し、nextとして活動していたメンバーが初のZgirls入り。その他メンバーも新たに加わり第2期Zgirlsになる。
Zgirls Flag誕生
このシーズンのみの活動となったが、フラッグパフォーマンスを主体に出演する「Zgirls Flag」が結成。フラッグを使った迫力ある演出が加わった。
https://eftokyo-z.jp/news/181003-01
OGデー初開催
このシーズンは初めての取り組みが多く、現在も好評なOGデーもこのシーズンから始まりました。
このシーズン以降はコロナの影響もあり、ほぼ開催できていない…(残念)
2019-20
Twitter開設
Zgirls公式Twitterアカウントが開設!
Zgirlsメンバーも全員TwitterとInstagramアカウントを開設し、活動やホームゲームの魅力を発信を本格的に開始しました。
Twitterももちろんですが、InstagramのインスタLIVEなどをシーズン当初から積極的に実施してリアルタイムの交流や発信が増えました。
それはコロナによるシーズン中止後に大活躍。
確かホームゲームの試合前のインスタライブもこのシーズンからだった気がする…
史上初?チアファンクラブ「Zgirls会員」設立
チームのファンクラブのコースに「Zgirls会員」コースが誕生。公開練習や限定イベント・特典などZgirlsファン入会必須な特典が用意された。(100名だか50名限定でした)
コロナ禍到来
このシーズンは4月頃から新型コロナ感染症の影響でリーグ全体の活動が停止。シーズンエンドまでSNSを通しての活動を余儀なくされました。またよく20-21シーズンもその影響は色濃く残り、チアの特徴でもある「声出し」も禁止となり、より動きや衣装、表情で応援をリードするスタイルに変更を余儀なくされました。
SNSの発信はより強化され毎週インスタLIVEを実施したり、YouTubeライブを実施したりと精力的に取り組みました。
(キリンの絵しりとりは書き記しておきたい…(笑))
2021-22
ベテラン去るその2
18-19シーズン以降チームの核を担ったメンバーと結成2年目から在籍していたメンバーが卒業。第3期を迎える。
ワンピース、ベロア生地の衣装が追加され、より視覚的にバリエーション豊かになった。また、ベロア生地衣装はトップスはZgirlsとnextで同じものが採用され、ポンポンも統一、nextの存在感が増す。
コロナの影響を受け、またしてもOGデーが中止…
ZgirlsParty開催
シーズンエンドイベントとしてZgirls単独イベント「ZgirlsParty」を開催。ディレクターのFuka曰く数年前から実施したかったとのことなので、コロナが無ければ前いたメンバーも…ぐぬぬ。
とはいえ、限られたメンバーではあるがOGも駆けつけ、多くの人が楽しんだはず。定番化してほしい限りである。
ちなみに会員に入った方が間違いなく楽しい。新しいフロントは会員の特典保護にこだわっているようで、非会員には厳しいのである…
以上がざっとであるが歴史である。こう見ると3年ごとに大きくメンバーが入れ替わり、活動の幅と存在感もより高まっているように見える。
これは、ディレクターのFukaさんのディレクター専任やフロント入り、独立など、見えるものが増えたことも影響していると思われ
また、コロナが無ければ、地域活動+SNS活動となり、それ相応の活動量になっていたと思われる。
22-23シーズン以降どうすんでしょうね…バリ忙しいよね…
実際、21-22シーズンはインスタライブなどの回数は少なくなっている。(19-20,20-21がコロナ初期で多かったということもある)
グッズやファンクラブ、単独イベントなどマネタイズの面でも価値を示し始めている。。。はず。
売上げ計算はめんどくさいのでしない。比例して報酬も増えているといいなぁ。
ここまでがZgirlsのこれまでである。
■これからバスケ&ハンドボール(2022-23)
ここからはこれからのお話。来季からはアースフレンズ東京Zを運営する株式会社GWCはアースフレンズBMというハンドボールチームを設立しトップリーグのJHLに参入する。そしてこのハンドボールにもZgirlsは出演する予定である。(nextは出演予定なし)
ホームゲームは11試合。うち9試合の出演予定で、バスケと合わせれば約40試合になり、活動量が昨対比1.3倍になる。
また、違う客層、新しい文化がある中でのパフォーマンスが楽しみである。
シンプルに練習とパフォーマンス量も増えるのでケガも気を付けてほしいところである。
チームカラー違うけど衣装どうするんだろうか…
■チアのプロ化、ユース化の流れ
ここ数年でBリーグにおいてのチアの重要性は目に見える形で高まっている。
チアリーダーとのプロ契約(おそらく専業という意味でのプロ)やユースチームなどのアンダーカテゴリーの設立・募集も積極的になってきた。またチアディレクターや振付師などのスタッフ面も整ってきている。
チア好きな方。チア目指す方はZgirlsに限らずその辺りも気にしてみると面白いかもしれない。
■余談~選手・チアパン~
余談だが、コロナ前はアリーナフードとして選手とチアをイメージしたパンが発売されていた。これがまたおいしいのである。
というわけで再開を期待している。出たら(私の分を残して)是非皆さん買ってください。
■余談2~オーディションについて~
歴史だけまとめておいても、記録でしかないので、今後のオーディションに絡みそうな話をしたいと思う。
基本的なマインド
チアスピリット
Zgirlsに限らないがチアは「マインド」を重視する傾向がある。これは「応援をリードする」という役割から来てるものだと思われる。
取り分け、Zgirls&nextは、そのマインドに加えてそれを「どう体現するか」、「チームと観客をどう繋いでいくか」についてもこだわりを持っている。活動中に身につくものもあると思うが、基本的な人間性やチアスピリットについてはその前からでも学ぶことはできる。その辺りは色々Zgirlsを調べて「なぜこの振舞なのか」をよく考えることで気づける部分も多いと思う。
Zgirlsnextの立ち位置
歴史の中では「練習生」として誕生したと書いたnextであるが、現在はその立ち位置を変えている。
記事冒頭に書いた通り、「専属」か「その他活動が可能」かの差以外はあまりない。(現実的な部分は後述)
理由はディレクターのFukaさんが下記Noteに詳しく書いてあるので詳細はそちらを見てほしいが、神様の前髪は往々にして時を待ってくれないということである。
https://note.com/fuka_nagashima/n/n6acb1cd3f0b2
なので、nextだから「楽である」や「nextで1年やればZgirlsになれる」とは思わない方がいい。
むしろ他との両立や見られ方を考えるときついかもしれない。
両立を頑張っても、他方が忙しいタイミングで練習に参加できず、取り戻すのに苦労する。なんてパターンも考えられる。(そろそろnextというネーミングも変えたらいいのにとは思う)
その辺りは、心に留めておくといいと思う。
現実的な部分
拘束時間の概算
22-23シーズンからはハンドボールへの出演も増え多忙になりそうだが、実際稼働はいかほどのものだろうか。軽く計算してみた。
まず練習日。基本週2回をシーズン終了まで行う。7月の第3週辺りから4月末ごろまで。(チームの成績次第で延長あり)
9か月×4週×2回+4回で76回前後。1回約3hほどなので240h。
バスケの試合がホーム30試合、1日の拘束時間が約9hで270h。約13試合は日曜の練習と被るので13×3h=39hを引いて231h。
ハンドの試合の出演がホーム9試合、拘束時間が7hと仮定で63h。バスケと共催と思わしき節が2節あるので引いて49h。
合計520h+SNS、イベント活動、宣材写真撮影などである。1日8hとしたら65日分である(結構拘束している!)
nextは上記のハンドを引いた数になる。
Zgirlsとnextの違い
前章で、nextの立ち位置について書いたがこちらでは現実的なnextの違いについて書いていく。
まずシンプルに練習交通費とイベント出演料が出ない。約70回近くの交通費が出ないのだから安くない。
加えて、イベント出演料もでない。イベント回数自体ここ数年はコロナ禍で無いに等しかったが、コロナ禍が開ければそれなりに増えていくだろう。毎回出演するわけではないものの、出ないということは認識しておこう。
あとはハンドボールへの出演は(いまのところ)ない。9試合分は自宅待機か練習か。活躍の場は少ない。
あとは衣装の数も異なる。あまり気にならないだろうが、Zgirlsの衣装が可愛くても着れないのは残念な部分かもしれない。
報酬
さて、最も気になる報酬である。いくらもらえるんだろうか。真相は闇の中だ。
だが、ホームゲームの出演料は1日1万円前後じゃないかなとは予想している。
野球のチアが1試合6000~2万円程度という巷の情報を考えると、出演回数の多さと拘束時間からその程度な気がしている。
時給換算で言うとまぁ普通のバイト~ちょっと割のいいバイトくらいだろうか。
だれかアルミホイルくん経由でもいいから教えてほしいものである。
当然Zgirlsかnextかでも異なるし、22-23シーズンからは経験年数などによっても変わると明記されているので、振れ幅は大きくなるのはご了承ください。
■for Fans
ここから書くことは比較的私見が強めになる。なので割引いて聞いてほしい。
また、書いてあるお願いを聞くかもお任せする。楽しみ方はそれぞれである。
まず、私アスフレを創業時から見続けてきた。そして同じ年数ボランティアもしてきた。同時に歴史は大切だが縛られず、常に「今」が良いと思う道を進むべきと考える人である。
それは今は常に今いる人の為にあるべきであって、過去の為にあるべきではないからである。
なので、今の人が過去を全てまっさらにする判断をするのであれば、それを尊重する。実際何度かそうしてきた。
そんなスタンスの私なのでこんな変なお願いを書くことにした。
Zgirls&nextが所属する「アースフレンズ東京Z」は創業から8年経ち、21-22シーズン前に「第2創業期」と称してフロントの総入れ替えを行った。つまり文化が一部消えた。ここでいう文化は引継ぎ資料に載らない、歴史から生まれた通例や慣習や想いである。
例えば、明日、目を覚ましたら過去の記憶がなくなっていて、「あなたはこんな人でした」という経歴書とキャラクター設定だけがあったとして、それだけで目を覚ます前の状態になれるだろうか。
多分無理だろう。必ず再現できないものがある。そしてそれは大抵大切なものである。
それと同じことが球団には起きている。もちろんそれを感じ取る努力をしているが、想定できないものは感じ取れないのである。
そしてその影響はZgirls&nextにもある。というかあったのだろう。外から見ててそう感じる。
それは今後も色々な要因で起きると思う。もしそれに気づいたら是非声を上げてほしい。SNSでも会場ででもなんでもいい。是非本人たちや球団に届けてほしい。
これがお願いである。
文化が消えた時の変化は大きい。そして立場が弱いものはその変化に対してひどく脆い。
そんな時に一番強力な支えになるのがお客さんの声と行動である。なのでぜひ声を上げてほしい。
文化を知るものしか文化は残せない。上げた声がまた文化を繋げていく。
こんなお願いをするのは、「好きな場所を好きなままでいるために」離れた人をたくさん知っているからだ。
ファンの中でもそういう方はいると思う。少なくとも私は知っている。その決断は尊重するが、その決断を迫られることは悲しく、悔しいと感じる。
その決断を少しでも減らせるように最後にこの変なお願いを書かせてもらった。
最後まで読んでくれた方がいれば幸いである。